トップページ | 研究内容 | メンバー紹介 | 研究業績 | アーカイブス | お問い合わせ |
マイクロホン
マイクロホンとは音を電気信号に変換するセンサのことであり,マイクや携帯電話など私たちの身近で幅広く使用されています。私たちの研究グループでは,信号変換(センシング)に光波を利用した光マイクロホンの開発を行っています。光波には磁界の影響を受けない,漏電の心配がないといった特長があり,強磁界環境・防爆環境・ガス環境などでも安定した動作が期待できます。想定している応用先として核磁気共鳴現象を利用しているMRIの中での使用,安全性が特に求められる工業用プラントや災害現場での使用が挙げられます。さらに他の応用としてAEセンサがあります。このAEセンサは、弾性体内部において亀裂や微小破壊が生じたときに発生する微小な弾性波(AE波)を検出するためのものであり、AE波を検出することで構造物を安全に維持するための検査が行えます。
圧力センサ
圧力センサは気体や液体の圧力を検出するためのもので、自動車のブレーキや浴槽・洗濯機の水位制御など身の回りで多く利用されています。医療分野においては、血圧計などでも利用されています。血圧計には侵襲式と非侵襲式に大別され、特に侵襲式とは血管内にセンサを挿入して動脈圧を直接測定する方式で、手術室やICUなどの重症患者に使われています。よって小型・軽量化や電気的・機械的安全性が重要となります。特に心臓手術等で使用する場合、センサが心臓に直接接触するため厳重な漏れ電流防止対策が必要です。そこで本研究室で研究している「シリコン基板光導波型圧力センサ」は、センサにシリコン基板を使うことでセンサの小型・軽量化が可能となります。また光を利用して圧力を検知するので漏電や電気的雑音の問題がありません。したがって侵襲式の血圧計への応用があります。
加速度センサ
加速度センサは精密機器や無人生産システムの異常振動の検知等に用いられています。身近なところでは、携帯電話や家庭用ゲーム機のコントローラ、自動車などに使用されています。私たちが研究している「シリコン基板光導波型加速度センサ」は、基板材料にシリコンを使用しているため、小型・軽量化が可能となります。また、光を用いて加速度を検知するため、電磁雑音の影響を受けず、漏電による引火・爆発の危険性もありません。そのため、各種プラントや原子力施設、可燃性ガスや電磁雑音環境下での異常振動の検知などへの応用が期待されています。 私たちは実際にシリコン基板を加工してセンサを作製し、動作実験による動特性の評価を行っています。写真は、実際に作製したセンサの写真です。センサはおもり部分と薄い板状の部分から成ります。